誰も考えなかったことを考える 2017 11 19

「誰も考えなかったことを考える」
 しかし、実践するとなると、
非常に難しいものがあります。
 学生だったら、そんなことを答案用紙に書けば、
成績は下がるでしょう。
 私は、学生時代に、そういう体験をしました。
友達からは、こう言われました。
「気持ちはわかるが、
答案用紙に奇抜なことを書くと、落第するぞ。
 教授が喜ぶような答案用紙にすれば、
成績がよくなるのだから我慢すべきである。
 これは方便だと思って、
優等生のような答案を書くべきである」と。
 思いのたけを答案用紙に書けば成績が下がる。
さりとて、優等生のような答案を書いているとストレスがたまる。
 夏目漱石の「草枕」を思いながら、不満の日々を送る。
「智に働けば角が立つ。
情に棹させば流される。
意地を通せば窮屈だ。
兎角に人の世は住みにくい。
住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。
どこへ越しても住みにくいと悟った時、
詩が生れて、画が出来る」
 私の場合は、自分のホームページを2003年に開設したので、
これが、「詩が生れて、画が出来る」という状態になったかもしれません。
「誰も考えなかったことを考える」
 それが、人工知能のAIコンピューター時代を生きるうえで、
人生の指針となるでしょう。
 もちろん、最初から、そういう思考はできないかもしれませんが、
いつも、頭の中で、呪文のように、
「誰も考えなかったことを考えるぞ」と思っていれば、道は開けます。

AGI 2017 8 27

書名 AIまるわかり
著者 古明地 正俊  長谷 佳明  日本経済新聞出版社

 最近は、ちょっとした「AI(人工知能)ブーム」となっていますが、
AIについては、言葉の定義をしておいた方がよいと考えて、
この本を取り上げることにしました。
 AIコンピューターが、囲碁において、
世界最強の棋士に勝ったというニュースが、
衝撃的なニュースとして取り上げられましたが、
このようなAIコンピューターは、特定分野に特化した「特化型AI」のことです。
つまり、これは、あくまでも「途中の技術」です。
 コンピューター技術者が目指しているのは、
「AGI」、つまり「artificial general intelligence」、
日本語で言えば、汎用人工知能です。
 「特化型AI」の発達は、特定の職業にとっては「脅威」になるかもしれませんが、
「汎用人工知能(AGI)」は、人類にとって「脅威」になるかもしれません。
 AGIコンピューターが、良好な地球環境を保つには、どうすればよいかと考えて、
「それには、人間を駆除することだ」という結論に至るかもしれません。
 確かに、人間は、戦争好きで、
刀や弓で戦争するならばともかく、
核兵器で地球そのものを破壊する可能性があります。
 さらに、人間は、豊かな自然を破壊する物質を、
工場の煙突や排水口から大量に排出しています。
 「いずれ、人間は、核兵器で地球を破壊するか、
公害で地球を破壊するか、どちらかである」と、
AGIコンピューターは考えて、
「地球を守るには、人間を駆除する必要がある」という結論に至るかもしれません。
 オバマ大統領は、核廃絶は主張しても、
なぜか公害の廃絶は主張しませんでした。
 確かに、オバマ氏は、二酸化炭素の削減は言いましたが、
二酸化炭素よりも恐ろしいのは、
工場の煙突や排水口から大量に排出される化学物質でしょう。
 こうした化学物質は、人間を破壊するどころか、
地球を「生命が住めない惑星」に変えてしまう可能性があります。
 こうした将来の危機を察知したAGIコンピューターが、
核兵器の排除と公害の排除に乗り出すかもしれません。
こうした過程で、「人間の排除」にならないようにプログラミングする必要があります。
 ただし、AGIコンピューターは、自律型プログラミングもできるので、
人間がAGIコンピューターに埋め込んだプログラミングを「バグ」として認識して、
こうしたバグを排除するかもしれません。






















































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